大人の社会科見学@愛岐トンネル群 #416

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20131128好きというにはまだまだにわかですが、トンネルが気になるみっちーが産業遺構の愛岐トンネル群へ行ってきました。
愛岐トンネルとは、愛知県春日井市と岐阜県多治見市の県境あたり、中央本線の高蔵寺駅〜多治見駅間にある、庄内川沿いに残る旧線(廃線)の”明治の煉瓦隧道群では日本最多14基”あるトンネル群です。
1900年(明治33年)に開業し、1966年まで名古屋木曽・長野を繋ぐ山岳鉄道路線として活躍していました。
その後新設のトンネルに代わり廃され、2006年に発見されるまでひっそりと山中に残っていたトンネル。
長い間人に知られずにいたお陰で美しい煉瓦巻きの姿で今も尚そのまま残っており、保存・整備活動が行われています。
年に2度、限定公開されていますが(予約不要・期間中に定光寺駅下車で徒歩ですぐに公開地に行くことができます)
現在は4基のみの公開ですが、いずれは現在廃土で埋められてしまっている多治見方面のトンネルも整備していきたいとのこと。
煉瓦積みの見事さはもちろん、景色も抜群で特に紅葉の見られる秋はお勧めです。
保存には人手や費用が必要で大変ですが、ずっと後世まで残って欲しい産業遺産です。

愛岐トンネル群保存再生委員会
 秋冬の公開開催情報はこちらをチェック!!

定光寺駅の場所
愛岐トンネル群のある最寄り駅。地図でちゃんとトンネルが確認できるのです。駅の北側、川沿いにあるので見つけてみてください!!

●煉瓦の積み方
ごめんなさい、番組中で口頭で上手く説明できませんでした。
イギリス積みは強度が優れた積み方で、トンネル以外でも様々な土木や建築物で見ることが出来るそうです。
長手積みは強度が必要な土木や建築物には使わない積み方ですが、トンネル上部のアール部分(円弧の部分)に適していているそうです。
愛岐トンネル群は、イギリス積みと長手積みの組み合わせで作られています。
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●ギャラリー(クリックすると大きいサイズが開きます)

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行くなら電車で。定光寺駅からすぐです。
足元はずっとこんなかんじでバラスト敷き。山道を歩きやすい靴で行くのがおすすめ。

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こんな風に木々の中に埋もれていますが、トンネルの状態はとても良いです。入り口の前に生えた木が立派に育っていて、時間の、時代の経過を感じます。

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トンネル内部の煉瓦巻きは圧巻。この中を当時は機関車が走っていたそうです。前にこの20年前に作られた伊勢賀美隧道(一般道路用)を見ていたせいか、単線用でも随分大きい立派な作りに思えました。

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トンネルの入り口上には、沢の水を通す雨樋のような水路が設けてあるものも!もちろん煉瓦で機能美に溢れています。もちろん見所はトンネルだけでなく、橋桁や暗渠も石積みと煉瓦積みのコラボレーション!日本は昔から城普請などで石積みの技術が優れていたので、職人さん達は外国の煉瓦積みの技術もすぐに習得しここまでのものを作るまでになったとか。

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公開されている一番奥の4基目、6号(隠山第二)トンネルは、特に地盤が脆弱だった為に七枚巻き(坑門のアーチ部分のふちどり部分の層の数で分かります。内部も全て七枚というわけではないそうですが)で地中にインバートを施工し強度を高めた特殊構造で、ひときわ迫力のあるトンネルです。要石(アーチ中央上)の装飾も美しい

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多治見(岐阜)方面を一望。左手にトンネル、庄内川、右手川沿いに県道15号(愛岐道路)が走っています。電車で通過するのには実に風光明媚な場所だけど、かなりの難工事だったそうです。

■ED SONG:田中美樹「夢色カラー」

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